海外研修ライブブログ

学生のL.A.研修体験記

敬老ナーシングホーム

敬老ナーシングホーム

大学2年生
陶山 麻由美(すやま まゆみ)さん <参加期間:2週間>

敬老ナーシングホームでインターン日米の病院現場を比較、知らない世界に触れた2週間 

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◆ プログラム参加までのいきさつ

教師の一家で育ったため、昔から将来は教師になると期待されていた。高校のとき学校のセミナーで聞いた亜細亜大学の教育方針に共感して受験。地元を飛び出して東京へ進学した。入学したのは法学部。でも就職を考える頃には、法律の分野ではなく「看護師」になりたいと思っていた。大きな病気もしたこともなく、なぜだか自分でも理由はわからないが、自分のしたい仕事はそのときから看護師だった。

でもその分野の勉強をしていないため、看護師にはなれない。大学卒業後は地元の宮崎に戻り、医師会で電話交換手としての職に就いた。少しでも医療関係の現場近くで働きたかったから選んだ職場だった。時々英語スピーカーから救急を訴える電話を受けたが、自分のつたない英語ではスムーズな応対ができず、残念な思いをしたこともあった。2年目に、薬局のアシスタントのポジションに異動となり、より医療現場に近づいた。薬剤師のサポートとして薬のオーダー確認やデータ入力などをこなしながら、病院の事例研究会などにも参加することができ、自分の知識を広げることができた。しかし同時に、いくら医療の知識が増えても、実際に看護師や薬剤師の免許がないため、直接自分で処置をすることができないはがゆい思いが募っていった。

5年ほど働いたとき、やはり看護師になろうと決意し、宮城看護大学に入学。28歳の新入生となった。106人の1年生のうち、社会人は2名だけ。 18歳の同級生に混じっての勉強は戸惑いもあったが、授業はすべてが興味深く、ひとつも聞き逃さないようにと熱が入った。生化学、カウンセリング、栄養学、薬理学、微生物学などの理論のほか、患者さんの看護法では身体をどう扱うかという実技も多く、めまぐるしい1年はあっという間に過ぎた。

学校のカリキュラムの中で、海外旅行を自分で計画してそれをレポートしたら、単位が認められるということを知った。「こんないいことはない」と、1 年生の春は、フィジーでホームステイして現地の病院を見学し、レポートを書いた。そこで第三国における病院の実態の一部を知り、次はぜひ先進国の医療現場を見学したいと思った。特に、日本では病院におけるボランティアが未発展であることを課題に思っていたので、アメリカの病院でのボランティアができないだろうかと、色々当たってみた。ウェブサイトで今回のプログラムを見つけ、すぐに参加を決断した。

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◆ 1日のスケジュール

7:00 起床。身支度。朝食
9:00 家を出て自転車で敬老ナーシングホームへ。
9:30 ボランティアスタート。室内でのアクティビティやお出かけのサポート。
11:30 ランチ。スタッフの方と一緒に話をしながら。
13:00 午後のアクティビティがスタート。
15:30 終了。帰路に着く
16:00 現地で知り合った友達と観光や食事に出かける。家にいるときは、ホスト宅で18時ごろから食事。
23:00 就寝

 

◆ 病院におけるボランティアの現場を視察

敬老ナーシングホームで2週間ボランティアをしました。ここは日系人向けのナーシングホームで、数十人の高齢者の方が滞在しています。私は看護大学で看護師になるための勉強をしていますが、日本では病院のボランティアがあまりうまく取り入れられていません。アメリカはどのようにボランティアが活動しているのか、その現場を見たくて参加しました。

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施設は中庭のある1階建てで、室内は明るく、テラスや庭などくつろげるスペースも多く、皆さん和やかに過ごしておられます。アクティビティも毎日様々なものが計画されていて、そのバリエーションも日本より随分豊富だと思いました。これは1週間に実施するアクティビティの時間数が法律で決められていることもあるからだそうで、そういった基準は日本にもあるといいと思いました。

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◆ オン・オフがあり働きやすい看護の現場

やはり思ったとおりボランティアの多さには驚きました。結構年配の方のボランティアもいて、日常生活のサポートから、アクティビティ、車でお出かけするときもたくさんの方が参加していました。その代わり、ボランティアがやるべき仕事と、ナース、職員がするべき仕事の線引きがはっきりしていて、役割と責任を明確にしているというのが印象的でした。

例えば、アクティビティの途中で気分が悪くなった方がいたら、ボランティアはお部屋に連れていく付き添いはするけれど、その後はナースに任せなければならないとか。あと、ナースも時間が来たらきっちり仕事を終了する。日本だと看護師はどうしても長時間労働で、さらに居残りで仕事をすることも多いのが実情です。役割分担をはっきりさせ、オン・オフもきちんと区別できる職場環境なのだと感じました。

でもトイレに連れて行きたくても、ボランティアでは部屋まで。これには、ちょっとルールにしばられすぎだと感じてしまうこともありました。こういったことは、毎週各セクションの代表者のミーティングで話され、随時改善されているようでした。

 

◆ 戦争体験を聞き、知らない世界に触れられた

研修先で出会った入居者の多くは、日系人の2世。皆さん戦争という厳しい時代を乗り越えた方々です。私はここに来るまで日系人の方が、強制収容所に入ったことを少し知っているくらいでしたが、直接戦争体験者の方から当時のお話を聞かせていただくことができたのは、とても貴重でした。90歳のおじいちゃんが、自分達は「運がよかったんだ」と言われる言葉は、重みが違います。

アメリカでのこういった研修は、若いときにしかできないこと。何かしてみたいことがある人は、ぜひテーマを持って参加するといいと思います。私も自分が知らなかった世界が見え、貴重な経験ができました。

 

◆ 参加する前に準備・勉強しておいたらよかったこと

・参加する業界の知識や情報(アメリカの医療保険制度、マイケル・ムーアの映画「シッコ」、ボランティアのことetc)
・アメリカの日系人の歴史

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